「あっ、は、」
性器を撫でていたカカシの手が一気に力強くそれを掴み、びくり、とイルカの喉が上がった。
「熱いね。感じてる」
得体の知れない羞恥にイルカは顔を背けてきつく目を閉じた。
「ほら、俺のも。見てよ」
カカシは囁く。
「見て」
目をあけないイルカに薄く笑い、カカシは先端に爪を立てた。
「あっ! ひ、」
ぐりぐりと押し込まれる感覚にイルカは目を見開いた。
「いた、痛い! う、」
「見て、俺の」
退かない攻め立てにイルカは必死で俯いた。カカシはイルカの性器に爪を食い込ませながら自分のものをも握っていた。腹に付きそうなくらいにそそり立ったものにイルカは息を止める。
「ね、これ。入れるんだよ」
楽しそうにカカシは言った。
「その内自分から、入れてって言うよ、あなた」
お尻振って入れてって泣くんだ。
そううっとりと呟いてカカシは爪を収める。ほっと息を吐き、しかし、ずるっとカカシの手が動いて痛みで萎えかけた性器を扱き始め、イルカは全身を緊張させた。
「あ、う、」
イルカはぶるぶると震えた。腰が動いてしまいそうだった。カカシのやり方は、一見ごしごしと乱暴に扱き立てているようだが、皮を引き絞りながらも芯への刺激は穏やかで、先端にも触れない。物足りなさに勝手に快感を追ってしまいそうな体をイルカは必死で押さえつけていた。
「は、は、あ、」
「こっち向いて……」
両手を膝から放し、イルカは横臥させられた。
「もっと強くして欲しい?」
カカシは両手での愛撫を始めた。袋に指先を伝わせ、性器への刺激を揉み込むようなじれったい動きに変える。
「あ、や、カ、」
体をずらしたカカシが腰を寄せてきた。イルカの体もゆるやかに曲げて眼前に性器を突き出す。
「もっと気持ち良くなりたいでしょ。舐めてくれたらしてあげる」
カカシの愛撫は一層ゆるやかになり、イルカの背中に悪寒に近いぞくぞくとした焦燥感が這った。
「口、開けて」
そう言われなくても息継ぎの激しさにイルカの唇は開いたままだった。
「舌出してね」
イルカは朦朧と言われるままにした。だらりと垂れた舌に先端が押し付けられる。先走りがぬるっと舌に広がる。
「舐め取って。全部」
ぎこちなく動かし、幹まで垂れたものを舐め上げていく。しかし、次々と溢れるものには終わりが無い。
「横から咥えてよ。そう、舌で絡めて……先まで吸い上げて」
じゅる、と信じられない音が自分の口とカカシの性器で作られる。イルカはまた涙を目に溜めた。
「穴を舌でこじられるの、好きなんだ」
先端まで行き着くとカカシは嬉しそうに言った。イルカはそうした。
「ん……舌を尖らせてするんだけど」
あまり上手くないらしく、カカシはじれったそうに腰を動かした。イルカの手を性器に副えさせる。
「俺がするみたいにして」
え、とイルカがカカシを見上げた時には、彼はイルカに被さり性器を口に含んでいた。
「あ、あっ! ふ、ぐ、」
腰が押し付けられ、口一杯にペニスを頬張ってイルカはうめいた。その苦痛よりも、ねっとりと攻め立ててくるカカシの舌にイルカの思考が崩れてしまう。根元までたっぷり飲み込まれ喉まで使ってカカシはイルカをきつく吸い上げた。ぐん、と大きくなった性器に舌を這わせながら袋を握り込み、じゅるじゅると音立てて引き出す。そして片手で幹を握ると先端に舌を当てた。くるくると先をねぶり、そして尖らせた舌を穴にねじ込むようにして顔を回す。
「う! ふう、ぐう、うう!」
「ね、分かった?」
カカシが顔を上げて言った。腰も浮かせるので口からずるっとペニスが引き出される。イルカは、自分の唾液が絡みついたそれに眩暈を感じた。それ以上に、カカシの口から引き出されて彼の息をかすかに感じている自分自身が焼け付くようで、小さく頷くともう一度目の前の猛りを両手で握った。
「……そう、いいよ」
カカシの声が掠れる。彼の視線を感じながら、イルカは口を大きく開けて舌を動かした。カカシがやったように根元まで呑み込み、引き出し、先端をこじりながら袋を揉みしだく。熱心に愛撫を続けていると、カカシがまた顔を伏せてイルカの高ぶりに舌を付けた。
「う! ふあ、うっ!」
イルカが舐めるだけカカシは舌を動かす。感じている快感がまるで自分の口から発生しているようで、次第にイルカは夢中になった。頭を激しく動かし両手を使って扱き上げながら、羞恥も忘れて腰を動かす。カカシもまた腰を突き出してイルカの口を存分に犯しながら快感を追う。
「ふっ、う……」
「い、あああっ!」
射精はほとんど同時だった。カカシは最後まで吸い上げて全て飲んだが、絶頂に絶えきれずに口から離してしまったイルカは顔中に精液を撒き散らされた。
「目を開けないでね、染みるよ」
カカシが伸び上がって耳元で言う。
「すごいね……『イルカ先生』がザーメンまみれなんて。ねえ?」
く、と楽しそうに喉を鳴らしてカカシはイルカの顔から汚れを指で拭き取っていく。イルカは再びどっと沸きあがった羞恥に震えて耐えた。最後、目の際を舌で清めてからカカシは頬に口付けた。
「イルカ先生」
カカシの指が奥まった部分を突付いた。指に絡めた精液のぬめりを利用して穴をめくる。ひ、とイルカは身を縮めるが、指は難なく根元まで入ってしまった。
「早くここに入れたい。滅茶苦茶に掻き混ぜたい」
熱い息を首筋に吐きかけ、カカシはぬるぬると指を動かす。赤く尖っている乳首にも指が這い、イルカは小さく悲鳴を上げた。生理的な不快感で身を捩るとイルカの腰に早くも勃起する気配のカカシのものが当たった。
「そんな……」
久しぶりに意味のある言葉を漏らしたイルカに、カカシは、ん? と首を傾げた。
「そんなの、入りません……」
「今朝、見てたでしょ。子供にだって入るんだから」
「あっ、あんなの嫌です!」
思わずイルカが叫ぶとカカシはわざとらしく溜息を吐いた。
「じっくり解してあげますから。痛くしないって約束します」
イルカはおろおろとカカシを見上げた。彼は目を細め、イルカの鼻傷に唇をぺたりと付ける。
「あんなに逃げてもいいって言ったのに、逃げなかった癖に……」
それにぴくりと反応するイルカに、カカシは柔らかく弓なりになった目を向けた。
「指まで入れさせて嫌だなんて。ヒドイ人だよ、あなたは」
やっぱりちょっと痛くしてやる、とカカシは笑った。
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