たいき「驍宗さま」
ぎょー「うむ」
たいき「どうして驍宗さまは僕に沿い伏しして下さらないの？」
ぎょー「うっうむっ宰輔になったからにはもう大人だからな！（どきどき）」
たいき「汕子も同じ事を言ってました……。でも、僕……」
ぎょー「まだ子供だな……。寂しいか。」
たいき「いっぺんでいいんです、一緒に寝て下さいませんか？」
ぎょー「（くらり）い、いや、それはいかん！」
たいき「驍宗さま……（うるる）」
ぎょー「あわわわ、大人を困らせてはいけないぞ！」
たいき「ご、ごめんなさい、僕、ホントに頼りなくってごめんなさい……」
ぎょー「いいいいいや！ そんなことはない！ とても役に立っているから！」
たいき「……本当ですか？（ぐすん）」
ぎょー「ほ、本当だとも！ 例えば、例えば、そうそう、
私の話相手になってくれたり！」
たいき「……」
ぎょー「それからっほら、私が暴走しないように食い止めてくれる！」
たいき「……はい……それが僕のお役目なのですものね」
ぎょー「そうそう！ おまえが側にいると私は安泰だ！」
たいき「じゃあ、お休みの時にこそお守りしなくちゃ！」
ぎょー「いいいいいや、それは！」
たいき「そうですよね！ 僕が眠っていても、汕子と傲濫がお守りできるもの！」
ぎょー「そそそそれはとても嬉し、違う、ありがたい申し出だがそれでは
おまえが安心して休めないだろう！」
たいき「大丈夫です！ 僕、驍宗さまの側が一番安心できるもの（にこり）」
ぎょー「（ぷち）分かった！ 今日から一緒に寝よう！」
たいき「うわあ、ありがとうございます！ わーい、正頼に言ってこよう！
（ぱたぱたぱた）」
ぎょー「あーーーー！ それはーーー！ って確かにそれが筋だがああ！」
じいや「驍宗様」
ぎょー「うわっ！ 正頼！？ いつからそこに居た！」
じいや「始めからですがな」
ぎょー「あ、あ、あ、アレはだな、泰麒のためを思って！」
じいや「分っておりますとも。私が大切にお育てしている二人とない
大切なお方を、驍宗様が突き放すことなどありませんとも！」
ぎょー「そ、そ、そ、そうだろう！」
じいや「突き刺したりして」
ぎょー「正頼いいいいい！」
じいや「さて、じいやは、いとけない宰輔に夜のお作法をお教えしますか」
ぎょー「やめてくれ！」
じいや「あんなにいとけないのに、こんな頑丈な主上の沿い伏しを
しようなぞ、なんてご立派な（涙がきらり）」
ぎょー「何もせん！ 何もしないから！！ 泰麒には何も言うな！ 頼む！」
じいや「いいえ、主上のお気に召すままになさればよろしいのです。
私や英章はそれを見守るだけ」
ぎょー「英章には言うな！ あいつだけには言うな！」
じいや「もう遅いですよ？ 今頃泰麒は会う人毎に話して
回っていらっしゃるでしょう」
ぎょー「た、た、た、確かに……」
りさい「ぎょーそーさまあ！ 泰麒になんて事を！」
ぎょー「あわわわ、おまえが来たか！」
りさい「いとけない台輔のお心を利用して、このような卑劣なまねを
なさる方とは思いませんでした！」
ぎょー「誤解だ！ 俺はおまえの方がって、いや、その、だから！」
りさい「（聞いちゃいねー）今夜から私も沿い伏しさせて頂きます！」
ぎょー「はあ？」
りさい「二人がかりでお守りすればそれはそれはご安心でしょう！」
ぎょー「待て！ 待て李斎！ それでは俺が全く安眠できな、」
じいや「お諦めになるのがよろしいですな。頑固な女ですから」
りさい「私の命に代えても泰麒の純潔はお守りせねば！（とーすい）」
ぎょー「なんでこんな事に……（泣）」
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